
今回から「アメリカ移住準備シリーズ」と銘打って、アメリカで暮らすことになったときにやるべきことをお伝えしていきます。
夏が近づいてくると、サンディゴに移住した2009年の夏を思い出します。
「海外移住」と聞くと夢いっぱいに聞こえるかもしれませんが、金銭的にも肉体的にも精神的にも相当のストレスがかかります。2009年の夏を思い返すと、今でも胃がキュウッと締めつけられるほどです。
でも!その苦労は無駄にはなりませんよ〜!(と声を大にして言いたい)

私はアメリカに移住して本当によかったと思っています。頭でっかちの優等生を卒業して、毎日の生活に困らないリアルな英語力を身につけることができました。日本で生活を続けていたら、いつまでも「英語が話せない字幕翻訳家」として劣等感に悩まされていたと思います。
アメリカ生活はいいことばかりではなく、厄介なこと(健康保険とか犯罪とか)も多いです。でも自分で選んできた道はまっすぐに夢につながっている、と確信しています。
私の夢は「場所や時間に縛られず、自分の好きなことを仕事にしてお金を貯めて、眺めのいい家に住み、世界各地を旅すること」。どれもまだ準備段階ですが、夢を実現させるために毎日がんばっています。
アメリカでは私と夫は移民1世なので娘2人以外の家族がいません。「娘2人が家庭を持ったら、感謝祭やクリスマスには家族を連れて遊びにきてほしい」、な〜んて気が早いですが今から楽しみにしています。
アメリカで暮らすことになった方、いつか暮らしたいと思っている方に、私の体験談が役に立てばうれしいです。

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目次
海外引越の準備
渡米が決まり、まず私がとりかかったのは海外引越し業者を決めることです。
夫はビザ(査証)の準備を担当。すべてが目まぐるしく忙しいこの時期だからこそ、しっかり話し合って役割分担を決めることはとても大切です。
- TechガールのTheUsLife:アメリカ生活の情報がとてもわかりやすく書いてあるサイト。ビザ(査証)についての詳しい記事は→「アメリカでビザ関連手続き」 一覧
- Lighthouseロサンゼルス:アメリカ生活大辞典「移民法の基礎知識とアメリカ・ビザの種類」
海外引越し業者を決めたら
海外引越しの場合、荷物は航空便と船便に分けます。
- 航空便:すぐに使いたいもの、小さくて軽いもの(到着まで2週間)
- 船便:しばらくなくても困らないもの、大きくて重いもの(到着まで1〜2か月)
我が家がお願いした引越し業者は日通さんでした。本当にプロフェッショナルで、素早く作業をしてくれます。薄くてデリケートなワイングラスも、1つも割れずにサンディエゴに届きました。私はこの経験以来、すっかり日通ファンです。
それだけの丁寧なサービスですから、もちろん料金もお高い!ざっくりですが100万円以上かかりました。
我が家の場合は日本企業のアメリカ駐在ではなく、夫の個人ビジネスでの移住。何から何まで、すべて自腹でした。航空便の値段にびっくりして、泣く泣く処分することにした私物はダンボールいくつ分だったか(涙)。 かなり無理やりな断捨離でした。
日本の引越しダンボールは貴重品、捨てないで!

日本の引越し業者のダンボールはアメリカでは貴重品。お宝です!保管するスペースがあるなら、ぜひ保管しておいてください。私はそれを知らずに捨ててしまい、あとで泣きました。
日本に帰国するかもしれない方で、日本の引越し会社を使える場合は捨ててもいいでしょう。でも捨てる前に、「誰かダンボール要りますか?」と周りに声をかけてみてください。きっと欲しいという人がいるはずです。
というのも、アメリカの引越し業者はダンボールをくれないからです。自分で用意しなくてはなりません。Home DepotやCostcoなどで買うことになるのですが、日通の分厚くて頑丈なダンボールと比べたら笑ってしまうほどぺらっぺらです。
不用品とゴミの処分は早めに

使っていた家具・家電は、家族や知り合いに譲る以外はお金を払って粗大ゴミに出しました。もっと余裕があればヤフオクなどで売ることもできたかもしれませんが、あいにく私にそんな余裕はありませんでした。
船便と航空便も出してしまうと、あとは必要最低限のものしかありません。ベッドとマットレスも処分してしまったので、私と夫は床に寝るしかありませんでした。子どもには小さな布団を残しておきましたが、引越し作業で腰が痛いときに床にタオルを敷いて寝るのはつらかったです。実際、ブックオフに大量の本やCDを売りに行く往復を繰り返していたため、ぎっくり腰寸前になっていました。
お金を払ってでもゴミの処分を事前に頼んでおく
今から思えば、大家さんに不用品とゴミの処分を事前にお願いしておけばよかったのです(もちろんお金を払う意思を伝えて)。そうすればマットレスか敷布団ぐらいなら最後まで置いておけたはずです。
日本での生活をたたむわけですから、思っている以上のゴミが出ます。まさかと思うほどの量です。もちろんゴミ捨て場には置ききれません。結局、家の中にゴミ袋を置いておくことになってしまいました。置き土産が大量のゴミ袋なんて、申し訳ないやら恥ずかしいやら…
海外引越にあたって、一番後悔しているのは「ゴミの処分を事前に大家さんに頼まなかったこと」です。

飛行機に乗る数日前、引越し作業がクライマックスの時に娘が2人とも病気になりました。親のストレスが子どもに伝わったのかもしれません。2人とも病児保育にお願いしたことを覚えています。出発当日には治ってくれて本当によかった!
パスポート&ビザの取得
家族全員のパスポートを作りましょう。もう作ってある場合でも、しっかり有効期限を確認しておくこと。
ビザ(査証)については、下記のサイトにとても詳しく書いてあります。
- TechガールのTheUsLife:アメリカ生活の情報がとてもわかりやすく書いてあるサイト。ビザ(査証)についての詳しい記事は→「アメリカでビザ関連手続き」 一覧
- Lighthouseロサンゼルス:アメリカ生活大辞典「移民法の基礎知識とアメリカ・ビザの種類」
航空券、ホテル、レンタカーの予約

飛行機の片道切符を買ったのは生まれて初めてでした。「もう日本には戻らないのね〜」という気持ちになったのを覚えています。
格安航空券の比較サイトはこちら▼。
当座のホテル・レンタカーの予約

航空券が予約できたら、次は当座のホテル予約。私は2週間予約しました。2週間のあいだに、学校と家を決めました。事前にかなり情報収集をしていけば、1週間ぐらいで新居に引っ越せるかもしれません。私たちは2週間でちょうどよかったです。
私がいつも使っているホテル予約サイトはホテルズドットコム。10泊ためると1泊タダ、というのはうれしいです♪
レンタカーも、事前に車の購入(あるいはリース)の下調べをしておけば借りる期間を短くできます。でも1週間は予約しておいたほうがいいでしょう。
海外旅行傷害保険つきのクレジットカードを作る

駐在でないかぎり、アメリカに行ってすぐに健康保険に加入するのは難しいです。いろいろなプランを比較して、支払える範囲の健康保険を選ばないといけないからです。
ですから、渡米してアメリカの健康保険に加入するまでの数ヶ月は、海外旅行傷害保険でまかないましょう。自動的に付帯されているクレジットカードもありますから、まずは今、持っているクレジットカードに海外旅行傷害保険がついているかを調べてください。
年会費無料なのに海外旅行傷害保険が付帯しているクレジットカードを紹介しているサイトを見つけました!
- 参考記事:年会費無料なのに海外旅行傷害保険が付帯しているクレジットカード一覧(クレジットカード比較ナビより)
うちの長女が、渡米して数日後に調子が悪くなってアージェントケアに駆け込んだことがあります。このときの医療費は、クレジットカードの海外旅行保険でまかないました。
アメリカの健康保険に入っていないと、医療費はその場で支払うことになります。だからいったんは自分で立て替えるわけです。支払明細書を保存しておき、それをクレジットカード会社に提出して認められたら支払ったお金が戻ってくる、という段取りになります。
日本でアメリカの銀行口座を開設

今は(2019年1月時点)日本にいる時からアメリカのユニオンバンクに口座が開設できると知って、びっくりしました。すっごく便利ですよね!渡米してからの心配が1つ減ります。しかも日本語のサポートもあるなんて至れり尽くせり。
ユニオンバンクについて
三菱UFJ銀行に口座を持っていると、ユニオンバンクに口座を開設できます。
カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州内500台以上のユニオンバンクATMと、アメリカを含む全世界170万台以上の提携ATMが利用できます。
ユニオンバンクのATMだと利用手数料は無料だけど、提携ATMは所定の手数料がかかる、ということですね。日本語のサポートもあるというもの、気持ちがラクなのでは?
我が家の場合(2009年)
我が家の場合、夫がアメリカ人の知り合いを通じてChase Bankに口座を開設しました。これは夫が以前、アメリカに駐在したことがあったためにソーシャルセキュリティーナンバー(SSN) を持っていたからできたこと。普通は、SSNがないと銀行口座を開設できません。
海外送金
銀行口座を開設しても、口座にお金が入っていないと困ります。日本円をドルに換えて送金するときのサービスをご紹介します。
私自身は、トランスファーワイズもワールドレミットも使ったことはありません(2009年にはなかったので)。ご利用の際はご自分の責任で取引をしてください。
トランスファーワイズ
海外送金にかかる手数料を10分の1まで減らした、と話題のトランスファーワイズ。私が渡米準備をしているとき(2009年)にはまだありませんでした。
- 日本語ウェブサイト:トランスファーワイズ
フォーブス誌の記事を引用します▼。
TransferWise(トランスファーワイズ)
2010年創業。P2P技術を用いた国際送金サービスを2011年に提供開始、海外送金に掛かる手数料負担を10分の1まで減らした。現在では50カ国以上でサービスを提供、主要35通貨で取引されている。オフィスは4カ国に展開、社員数は500人に上る。
WorldRemit(ワールドレミット)
上記のトランスファーワイズで、日本円100万円を米ドルに換えたらどうなるか?と試算してみました。その結果、トランスファーワイズよりも手数料が安い会社(WorldRemit)を発見!。

ワールドレミットの送金手数料は600円。トランスファーワイズより4969円も安いです。送金手数料は最安値ですが、日本語対応していなくて英語のみ。
一番大事なのは米ドルでの受取額ですよね。受取額の差はやや縮まって$27.32 (約3,000円)。この差額を日本語対応のサービス料と考えるか、節約できる額と考えるかは、人それぞれ。
とにかく手数料を安くしたい、英語での取引に不安がない人にはオススメです。
- ワールドレミット(英語のみ)
海外送金の注意点は、送金完了まで数日かかること。アメリカの銀行口座にちゃんとお金が入ったかどうかを確認できるまでに時間がかかることを覚えておいてください。
まとめ
海外引越しが決まってからやるべきことについての記事、いかがでしたか?
- 1 海外引越の準備
- 1.1 海外引越しの手配
- 1.2 日本の引越しダンボールは貴重品、捨てないで!
- 2 不用品とゴミの処分は早めに
- 2.1 お金を払ってでもゴミの処分を事前に頼んでおく
- 3 パスポート&ビザの取得
- 4 航空券、ホテル、レンタカーの予約
- 4.1 当座のホテル・レンタカーの予約
- 5 海外旅行傷害保険付きのクレジットカードを作る
- 6 アメリカの銀行口座を開設
- 6.1 ユニオンバンクについて
- 6.2 我が家の場合(2009年)
- 7 海外送金
この記事が、少しでもお役に立てればうれしいです♪
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