家族ドラマ「ペアレントフッド」。今回はサラの家族にフォーカスを当てながら、使える英語フレーズをご紹介します♪

サラは二人のティーンエイジャーを育てるシングルマザー。
高校卒業後、ロックミュージシャンのセスと駆け落ちしました。夫のセスはドラッグ中毒でアルコール依存症。ツアーのためろくに家にいません。結婚は12年続きましたが離婚。
バークレーから車で3時間ほど離れたフレズノで、サラは地元バンドのグラフィックデザイン作成を手伝っていました。大学に行っていないサラはデザイン会社に就職することもできず、バーテンダーとして生計を立てていました。しかし経済的に行き詰まり、実家のあるバークレーに二人の子どもを連れて戻ります。
娘のアンバーと息子のドリュー

©2018 NBCUniversal Media, LLC
娘のアンバーと息子のドリューは、いつもむっつりして背中を丸めている感じ。特にアンバーは目の周りを黒くしたゴスっぽい化粧のせいか、反抗的なティーンネイジャー感たっぷりです。
しかしその態度は、自分を守るための鎧(よろい)だということがだんだんわかります。
不在がちだった父親はドラッグ中毒でアルコール依存症。かなりつらい幼少時代を過ごしました。両親が離婚したのはアンバーが4歳、ドリューが2歳のとき。アンバーはドリューよりも父親の記憶が強く残っているため、憎しみに近い怒りを抱えています。
約束を破ることが多かった父親との関係から、「期待しないこと」「あきらめること」を覚えてしまった二人。それでも常にどこかで「父親的な存在」を求めてしまう姿がとても切ないです。
アンバーは、このドラマで私のお気に入りキャラクター。強がりなんだけど、他人の痛みに敏感です。見せかけではない思いやりがあります。
娘から母親へのファッション・アドバイス
【シーズン1 第1話】
高校時代の同級生とのデートにでかけようとした母親サラに、アンバーが声をかけます。
(ドラマのセリフはSpringfield! Springfield!から。日本語は私の拙訳。)



I just think you should really go with your strong suit, you know?
勝負靴でいかなきゃ。


Also, that bag is… It’s very 1960s. Not in a good way. それとそのバッグ、とっても60年代風。いい意味で言ってないよ。
姉妹みたいな母娘の会話ですよね。ティーンネイジャーの指摘は鋭いです。
- Are you sure about —? ここでは「その靴はやめたほうがいい」と暗に批判しています。
例えば、超ミニスカートをはいて学校に行こうとしている娘に、はいていくのをやめさせたかったらこう言います。
Are you sure about that skirt for school?
そのスカートを学校に はいていく気?(心の声:まさかね!)
補足:この文脈では「批判」のニュアンスが強いですが、文字通り「本当にいいの?(Are you sure?)」と念を押すこともありますから、状況・文脈で判断しましょう。
- one’s strong suit:その人の得意なこと、長所、強み
ユダヤ教徒にとってはとても大事なイベントで、盛大なパーティーをやります。だからここでは、サラの靴が「ちょっとフォーマル過ぎる」「堅すぎる」と言いたいわけです。
フラれたスティーブをなぐさめるアンバー
【シーズン1 第10話】
アダムの娘ハディと付き合っていたスティーブ。体の関係を急ぎすぎたせいで、ハディから別れを切り出されて落ちこんでいます。(補足:アンバーとハディは従姉妹、同じ高校に通っています。)
アンバーがバイトをしているゴルフ場のカフェに、スティーブが相談にきたときの会話。








So, are you feeling more heartbroken or are you feeling rejected? 失恋で傷ついた?それとも拒否された気持ち?


I mean, heartbroken, to me, seems like you’re more sad about what happened, you know? Like, that you can’t be with a person anymore. 失恋っていうのは、その人ともう一緒にいられないってことが悲しいと思う気持ち。
But rejected is more, like, you’re taking it personally and you’re mad, you know? でも拒否された気持ちっていうのは、怒りに似てるんじゃない。




And my dad really wasn’t around very much, so I guess you just kind of have to figure stuff out for yourself when you’re raised like that, you know? 父親はほとんどそばにいなかったから、自分のことは自分で解決するように育ったってわけ。
So To survive, yeah. 生き残るためにね。
このあと、あるパーティーでスティーブとアンバーが深い関係になってしまい、ハディとアンバーの仲が険悪になるという展開に。ハディの両親アダムとクリスティーナ、アンバーの母親サラとの関係もややこしいことになります。
- It’s none of your business.:あなたに関係ないわ。
- figure out :(問題など)を解決する、(理由など)を理解する
例文:We’ll figure it out.(これから考えましょう。なんとかしましょう。)
まとめ
今回の記事に出てきた使える英語フレーズをまとめます。
- Are you sure about —? 本当に〜でいいの?
例文:Are you sure about the shoes? 本当にその靴で行く気?
- one’s strong suit:その人の得意なこと、長所、強み
例文:What is your strong suits? あなたの強みは何ですか?
- It’s none of your business.:あなたに関係ないわ。
- figure out :(問題など)を解決する、(理由など)を理解する
アンバーのセリフをマネして言ってみると、英会話の練習になります。
特に最後に出てきたセリフは口語的な言い回し( I guess / just kind of / you know )が出てきますからオススメ。

Have a wonderful day!