「passive aggressive(パッシブ・アグレッシブ)」という英語を知っていますか?
直訳すると「受け身でいて攻撃的」。そう言われてもよくわかりませんよね(笑)
面と向かっては文句を言わずに、あとで(あるいはウラで)文句を言うような態度のこと。
この言葉が気になりはじめたのが数年前。特に雑誌でよく目にするようになりました。
気になりはじめると、映画やドラマに出てくると「あ!」と思うようになります。
映画「レディ・バード」に出てきたので、ご紹介しますね〜!
映画「レディ・バード」
2018年のアカデミー賞では5部門にノミネート、ゴールデングローブ賞は作品賞と主演女優賞を受賞。各映画賞でのべ100部門を受賞し191部門にノミネートという快挙を成し遂げた映画です。
あらすじ
「フランシス・ハ」「ミストレス・アメリカ」のグレタ・ガーウィグが、自身の生まれ故郷カリフォルニア州サクラメントを舞台に記念すべき単独監督デビューを飾った思春期ドラマ。静かな地元の町に閉塞感を抱き、都会に憧れる活発で反抗的なヒロインの恋や友情、母親との確執など悩める高校最後の1年を瑞々しいタッチで綴る。主演は本作の演技で「つぐない」「ブルックリン」に続いて3度目のアカデミー賞ノミネートとなったシアーシャ・ローナン。共演も同じくアカデミー賞にノミネートされたローリー・メトカーフ。
2002年、カリフォルニア州サクラメント。閉塞感漂うこの町で窮屈な日々を送るクリスティン。堅苦しいカトリック系高校に通う彼女は、自分のことをレディ・バードと称し、何かと反発しては苛立ちを募らせていた。とくに口うるさい母親とはことあるごとに衝突してしまう。大学進学を巡っても、大都会ニューヨークに行きたい彼女は地元に残ってほしい母親と喧嘩して大騒動に。そんな中、ダニーという好青年のボーイフレンドができるクリスティンだったが…。
「ママってイヤミっぽい!」と娘が叫ぶシーン

https://www.imdb.com
母親マリオンと、娘クリスティン(自分のことはレディバードと呼んでいる)が、古着屋でドレスを選んでいるシーン。











こんなやりとりの直後、ステキなドレスを見つけて大喜びする2人。母と娘の複雑な関係がこの映画の見どころの一つです。
You’re being passive aggressive! は、つまり「文句があるならハッキリ言ってよ!」という意味ですね。
公式予告編の動画をどうぞ
この予告編の1分ごろに、上で紹介した古着屋のシーンが出てきます。でも、”passive aggressive”のセリフは削られてしまっているので、ドレスを見つけて喜ぶ場面をお楽しみください。
渡辺由佳里さんの的を射た説明
洋書レビュワーの渡辺由佳里さんが、この「パッシブ・アグレッシブ」についてズバリわかりやすく説明してくれている記事がこれ↓。
渡辺:英語で「Passive aggressive」(パッシブ・アグレッシブ)という言葉があるんですよ。直訳すると「受動攻撃性の」とわかりにくいのですが、直接の暴力とかじゃなくて「嫌味っぽく攻撃的な」言動のことです。たとえば、複数で行うトークイベントで、誰かがしゃべっている時に他の人がトークの流れを変えることがありますよね。それをわざわざ「もっとあの話が聞きたかったのに」などとネットで書かれることがあります。イベントの最後に質問出来るので「先ほど途中で終わった話題をもう一度聞かせてもらえませんか?」とその場で言えばいいのに、その場では何も言わずにネットで文句を言う。これはパッシブ・アグレッシブな行動のいい例ですね。
https://cakes.mu/posts/24143
最後に
いかがでしたか?
Passive aggressive という言葉、なんとなくわかった!と思っていただけましたか?
人の性格や態度を表す英語って、かなり奥が深くて私はとても興味があります。
これからも私のアンテナに引っかかった言葉をご紹介しますね〜!
Have a wonderful day!