
「アメリカ生活立ち上げシリーズ」の第2弾。
アメリカ生活に欠かせないソーシャルセキュリティーナンバー(SSN)、運転免許証についてです。
(1)配偶者はSSNを持っているけど、あなたは持っていない(2)カリフォルニア州在住、という設定で話を進めます。
できるだけ正確に書く努力をしていますが、情報は日々変更になる可能性があります。必ず事前に最新の情報を入手したうえ、ご自分の責任で行動してください。
目次
ソーシャルセキュリティナンバー(SSN)
渡米して、なるべく早く申請したいのがソーシャルセキュリティナンバー(SSN)。
アメリカの生活でことあるごとに聞かれる番号です。できれば全部、少なくとも末尾の4桁 (last four digit) は暗記しておきましょう。
ソーシャルセキュリティカードはなくしたら大変なので、財布にいれて持ち歩いたりせずに、絶対になくさない場所に保管してください。
参考までにウィキペディアの記事を引用します。
アメリカ合衆国における社会保障番号(しゃかいほしょうばんごう、英: Social Security number, SSN)は、社会保障法(the Social Security Act)205条C2に記載された市民・永住者・外国人就労者に対して発行される9桁の番号。アメリカ合衆国連邦政府の社会保障局(Social Security Administration)によって、個人からの申請に基づき発行される。
社会保障カード。このサンプルは10桁だが、実際のカードは9桁
(ウィキペディアより引用)
運転免許証よりもSSNを先に
私の場合、永住権を取得するまではSSNをもらえず、個人用納税者番号(ITIN)しか持っていませんでした。
最初にカリフォルニアの運転免許証を取得したのは、渡米して3ヶ月が経過した2009年12月。SSNは持っていませんでしたが、当時はITINと日本旅券(ビザ付き)で運転免許証をもらえたのです。でも免許の有効期間は通常の5年よりも短い2年でした。
永住権を得てSSNを手に入れた2011年にまたDMVで手続きをして、正式な運転免許証をもらいました。
今はSSNがないと運転免許証を取得するのが難しくなっています。まずはSSNの申請を行いましょう。
私が知人から聞いたり調べたりしたところ、運転免許証の手続きをするDMV(Department of Motor Vehicles)の対応はまちまちです。
アメリカで働かないからSSNがもらえないことを証明するレターを用意したらSSNなしでも受け付けてもらえた、というケース。とにかくSSNがなければダメ、と突っぱねられたケース。DMV窓口の人の性格・気分に左右されるのも、よくある話です。
予約をしてDMVに行って長時間待ったあげく(予約しても長く待たされる可能性は高い)、SSNがなければダメと言われるのはイヤですよね。
日本で戸籍謄本(+英訳)、アメリカで婚姻証明書を準備
あなたの貴重な時間とエネルギーをDMVでムダにしないために、早めにSSN取得に動きましょう。
ビザの種類、州によって申請に必要な書類が違うので、事前にしっかりと調べてくださいね。
私ができるかぎり情報を集めてみた結果、日本で戸籍謄本(+英訳)を用意し、アメリカで日本領事館発行の婚姻証明書(英語)を用意しておくと、SSN申請ができる可能性が高いことがわかりました。
日本を発つ前に戸籍謄本をもらっておきましょう。英訳も準備すること。
戸籍謄本の英訳は下記のようなテンプレートを参考にして自分で作ることができます。
婚姻証明書(marriage license)の申請
婚姻証明書の申請には、最寄りの日本総領事館に本人が行く必要があります。証明書の交付は約1週間後。
- 申請書(最寄りの領事館サイトを参照)
- 当事者双方の有効な日本旅券(パスポート)、および滞在許可を示すもの(グリーンカード、ビザ等)
- 発行日より3ヶ月以内の戸籍謄本1通(これは日本語でOK)
在ロサンゼルス日本国総領事館(Consulate-General of Japan in Los Angeles)の婚姻証明の申請手続きについてはこちら。
Social Security OfficeでSSN申請
婚姻証明書を手に入れて、SSN申請手続きに必要な書類を揃えたら、Social Security Officeに行ってSSNを申請します。念のために戸籍謄本の英訳も持参しましょう。
約 1 ~ 2週間ぐらいで SSNが自宅に郵送されます。
申請の翌日以降にSocial Security Officeに出向けば、番号自体は紙に印刷してもらえるという説もありますが絶対ではありません。申請のときに必ず確認してください。自宅に郵送されるのを待つよりも早くて確実、もらえるといいですよね。
SSNの申請は、州ごとに違うし、ビザの種類によっても違うし、本当にいろいろなケースがあります。申請に出向く前に、しっかり情報収集しておくことが大事です。
「州名」「ビザの種類(L-2, J-2など)」「SSN申請」と入力して検索すると、たくさんの体験談・詳しい説明がヒットします。あなたのケースにもっとも近いものを参考にしてみてください。
カリフォルニア州の運転免許について
「10日以内」は不可能です
在ロサンゼルス日本領事館のウェブサイトには下記のように書かれています。
カリフォルニア州法は、「州内に住居を定めた日から10日以内に州政府の発給した運転免許証を取得しなければならない」旨規定しています。(中略)
したがって、カリフォルニア州内に住居を定めた方は、早めに同州の運転免許証を取得することが必要です。
「住む場所を決めた日から10日以内に」なんて無理ですよ。あるドライビングスクールのウェブサイトには、このように書かれていました。
DMVの規定としてカリフォルニア州で運転する人は、旅行などの短期滞在者以外(学生・駐在員などの3ヶ月以上の滞在者)はカリフォルニア州に来てから10日以内にDMVに行き、ID Card(身分証明カード)もしくはDriver License(運転免許証)を取得しなければなりません。Driver Licenseに関しては10日以内に取得するのは不可能ですので、まず申し込みをしInstruction Permit(運転練習許可証)を取得してください。
(太字&赤字はNaoko)
「10日以内に取得するのは不可能」とあります(笑)。できるだけ早くSSNを取得し、それから免許、と考えればいいのではないでしょうか。
運転練習許可証なんて意味ない!
Instruction Permit(運転練習許可証)について、さらに下記のような記述。
筆記試験合格後のInstruction Permitの有効期間は1年間。Instruction Permitとは運転練習許可証で仮運転免許証ではありません。18歳以上のカリフォルニア州の運転免許証所持者が助手席に同乗していれば公道での運転練習が可能です。また2015年5月から日本の運転免許証と国際運転免許証所持者でもInstruction Permitが発行されるようになりました。以前は一人でも運転可能なTemporary Driver License(仮運転免許証)が発行されてましたがDMVの規定が変わりました。
要するに、日本の免許証と国際免許証を持っていれば運転練習許可証がもらえて、カリフォルニア州の免許を持っている人が助手席に乗っている場合は一般道路で運転の練習ができる、ということ。
でもそれって、1人では一般道路を運転できないということですよね。子どもの送迎もできないなんて!そんな許可証、あっても意味ないっ!
だからこそ、なるべく早くSSNを取得して運転免許証を手に入れることが大切なのです。運転免許をとるまでは、国際免許証を必ず携帯してくださいね。
日本とカリフォルニア州の交通ルールの違い
日本とカリフォルニア州の交通ルールの大きな違いは次の3つ。
- 右側通行
- 踏切りで、一時停止する必要がない
- 赤信号での右折が可能
日本では、割り込ませてもらったら「ありがとう」の意味でハザードを出したり、高速道路で渋滞がはじまりそうなときにもハザードを出して警告したりしますね。
アメリカでは、やりません。
カープールレーン
高速道路の一番左の車線に、HOV(High Occupancy Vehicle)と書いてあったら、それはカープールレーンです。2人以上乗っている車だけが走行できます。
私はたいてい子どもを乗せて走っているので、たまに1人で運転している時、つい習慣でHOVを走ってしまいそうになるときがあります(笑)。ご注意ください!
驚いた保安官の蛇行=注意喚起
渡米して少し経って、Highwayを走行中の出来事です。前を走っていたバイクのSheriff 保安官(Sheriffは茶系のユニフォーム、Police Officerは紺色)が道幅いっぱいにゆっくりと蛇行を始めました。
いったい何をしているんだろう?と私は目が点。周りの車が速度を落としているのを見て私もスローダウンしました。
これは高速道路で注意を喚起するためなんですって。何か大きな荷物が落ちていて危ないときなど、その手前からスピードを落とさせるわけです。バイクの場合もあれば、パトカーの場合もあります。
日本で無事故・無違反証明書(英文)をもらっておこう
長いあいだ違反もしてないし、事故も起こしていない人にアドバイス。
日本を発つ前に英文の無事故・無違反証明書 Clean Accident and Offense Record をもらっておきましょう。
車の保険に入るときに Good Driver と認定されて、保険料が少し安くなる可能性があります。
まとめ
アメリカ生活立ち上げの第2弾、いかがでしたか?
SSNと運転免許証の取得はアメリカで暮らすうえでの土台になりますから、なるべく早めに申請してくださいね。
今回のポイント。
- 日本を発つ直前に戸籍謄本(+英訳)を手に入れる。
- 日本を発つ前に無事故・無違反証明(英文)を手に入れる。
- 日本領事館で婚姻証明(英語)を取得する。
- SSNを申請する。
- SSNを取得してから運転免許証を申請。
- SSNカードは財布に入れない。
Have a wonderful day!