「英語力アップ法」で検索したことがある人、いますよね。
はい、私も月に一度ぐらいはクセで検索します(笑)。
ものすごい数の記事がヒットしますよね。でも、自分に必要だと思われるポイントを押さえたら検索はやめてください。
「英語力アップ法」をたくさん知っていても、実際に英語を使わないことには英語力は上がりません。ノウハウの数が増えるだけです。
検索よりも今あなたが本当にやるべきなのは「英語を使うことを毎日の習慣にする」こと。英語力アップ法を検索する時間があったら、英語を使う時間にあてましょう。
英語を習慣化することの効果を裏付ける、私が心から共感できた3つの具体例をご紹介します。
目次
【1】英語上達のためには人目なんか気にしない!
私の心に深く残っている小説に水村美苗著「本格小説」があります。
この小説に登場する東太郎(あずま・たろう)という人物の、英語の猛勉強ぶりの描写が今でも忘れられません。(引用内の太字は私が追加しました)
しかし何よりも皆が目を瞠ったのは東太郎の英語である。英語というより、英語にかける情熱である。他の駐在員よりも若くして渡米し、アメリカ人の家で一年近く寝泊まりしていたのだから、英語が人より少しはできてあたりまえであったが、父の期待すら上回ったのは、彼の他人など存在しないが如くの、人目も憚らぬ精進ぶりであった。日本の会社に勤めるようになり朝から晩まで日本語ですむようになったのにも拘らず、修理中も片耳はいつもイヤフォンでラジオを聴き、何やら英語の単語らしきものを口の中でくり返す。昼休みには夜学で出された宿題に向かう。移民を含む、英語の読み書きが不自由な大人のために開かれた夜学に通うのは父が皆に奨励し、そのために仕事を早く終えるのは大目に見られていたのだが、会社の中でもっとも下っ端で、もっとも英語を使う機会のないはずの東太郎がもっとも熱心にその夜学に通ったのであった。
水村美苗「本格小説」より
何度読み返しても感動の猪突猛進ぶり。
熱い男、東太郎。ステキです。
なんと実在の人物が東太郎のモデルだった!
この東太郎のモデルとなったのは実在の人物です。猛烈な努力をして成功を手に入れた、波乱万丈な大根田勝美氏の自伝もおすすめ。
今の時代にできる「東太郎」のススメ
さて、「本格小説」の引用を読んで「すごいな!」と思ったあなた。あなたも東太郎になってみませんか?
ぶつぶつ英語をつぶやくなんて恥ずかしい?家の中なら大丈夫ですよね。外にいたって、携帯電話を使えばいいのです。ホントは独り言で、実は相手につながっていなくてもオッケー。誰も気にしません。耳にあててしゃべっていれば、携帯電話で英語を話している人、と思われるだけです。
今、自分がやっていること、思っていることを英語で言ってみましょう。「階段をのぼっている」「電車を待っている」「割り込みされてイラッとしてる」「今日は空がきれいだな」「遅刻しそうで焦ってる」「食器を洗っている」「ダンナとケンカしてムカついてる」「この芸人、めっちゃ面白い」など、twitterにつぶやくよりも文字入力が要らないぶんだけ、早くてラクちん。
【2】英語教育の第一人者、上智大学吉田教授もすすめる「独り言」

おすすめポッドキャスト「バイリンガルニュース」
英語で独り言を言うことをススメているのが、上智大学の吉田研作教授。上智大学の特任教授、言語教育研究センター長を務めてる吉田教授は、英語教育、バイリンガリズム、異文化間コミュニケーション教育の第一人者として有名です。
私のお気に入りポッドキャスト、バイリンガルニュースのエピソード#68で吉田教授がインタビューを受けています。
このエピソードは本当にオススメ!
1時間23分ごろに「独り言のすすめ」が出てきます。吉田教授が話している内容をかいつまんで言うとこういうこと。
自分のまわりのことを英語で4つ言いあらわす。
- 今、自分がいるところ (例:I’m in this apartment building.)
- 今、自分がしていること(例:I’m talking to the people here.)
- そのときの気持ち(例:I feel comfortable talking to them. They’re nice.)
- じゃあ、そのあと何しようか?(例:I’m getting tired maybe I need to drink a little water.)
この4つを独り言で言う習慣をつけることをおすすめします。
英語を話すチャンスが少ない人には、ぜひ試してほしいと思います。効果ありますよ!
【3】厚切りジェイソンが英語勉強法を斬る!
最後に、お笑い芸人、厚切りジェイソンさんの英語力アップ法です。
どのようにしたら英語ができるようになるか?という質問に対する彼の答えは、いつもこれ。
楽しみながら毎日少しずつ続ける。
実にシンプル。
彼は日本語を勉強するとき、できるだけ普段の生活のなかで日本語に触れるようにしているそうです。今でも毎日欠かさず5分は勉強。完全なる習慣づけですよね。
さらにはこんなことも。
物事すべてを英語で考え、英語で遊び、英語に触れて、グチも文句も英語でつぶやけばいい。
『ジェイソン式英語トレーニング 覚えない英英単語400』より
グチも文句も英語でつぶやく、というのは結構大変ですよ。
自分の世界を英語化する、日本語の存在を忘れる、というのは鉄の意志が必要です。(「それができれば苦労しないよ!」という方は、下の関連記事をご覧ください。)
まとめ
いかがでしたか?
- 「本格小説」東太郎の猪突猛進ぶり
- 吉田教授の「独り言のすすめ」
- 厚切りジェイソンの毎日5分の勉強
この記事を読んで、すぐに英語を使いたくなったあなた!
いいですよ〜、その気持ちが大事です。
短い英語のニュースを読みながら音読してみる。英語の歌を歌ってみる。好きな俳優のゴシップ記事を読む。
自分が興味のあることでいいのです。ぜひ毎日の習慣にしましょう!
Have a wonderful day!